C12形蒸気機関車
タンク式蒸気機関車 1−C−1型(最大出力 505ps 最高速度 75km/h)
昭和時代の初めの頃に登場したローカル線用の小型タンク機関車です。昭和7年から22年までに、川崎車両・汽車製造・日本車両・日立製作・三菱重工各社で293両が製造されました。
この時代、日本各地に幹線より規格が低い”簡易線”(4級線)と呼ばれる鉄道線路が引かれました。
当時の国鉄は線路を敷くに当たり、上から「甲」、「乙」、「丙」と3段階の規格に分けていました。「甲」線は重量(軸重)の重い機関車が走れる様に作られましたが、規格の低い「丙」線では重量の重い大型機関車はレールがその重みに耐えられないため走れませんでした。
その頃の日本では「丙」線よりも更に規格の低い線路を各地で敷くようになり、これを「簡易線」と決めたのですが、大正時代以降にこの簡易線を走れるような重量の軽い機関車は明治時代の旧式の機関車以外ありませんでした。 そこで新たに設計して作られたのがこのC12形式蒸気機関車です。
先に作られたC11形式と似通った外観ですが軽量化を図るため、より小型化されています。
またC11には取り付いていた除煙板(デフレクター:煙突付近の両脇に立てられている鉄板)も省略されました(後にデフレクターを装備した車両もあります)。
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